今が盛りと咲き誇る桜の木の下で、二人の男が何本目かの缶ビールを取り出した。
頭の上には少々派手過ぎる桃色がドンと居座り、
壮年男の居場所としてはアルコールでもないといささか具合が悪い。

公園の桜の木の下に、二人並んで地面に座り込む。
プルトップを上げて辺りを見回すと今二人のいる広場全体が見渡せた。
頭上に満開の桜を頂きながら、広場には所狭しと露天が並び、
浮かれまくった街の人間がひしめきあっていた。

桜の名所として知られるこの公園はただ今、一繋市の春の風物詩「桜祭り」の真っ最中。

広場の奥は場末のステージが作られ、朝から地元の民謡婦人同好会だの、老人吟遊会だのが
入れ代わり立ち代り、上がっては退場を繰り返している。
年に一度の脚光を浴びるステージも、観客はもっぱら酒と桜に奪われステージには無関心。
一部の身内だけが異常に盛り上がっていた。
しかし出演者達はそんな事はお構いなし。
我こそは桜祭りの主役と信じ、疑いもしないからだ。


「おう、又何か始まったぞ。」

ゴクリと喉を鳴らして、ゾロがサンジに話し掛けた。

「もういいよ、おばちゃんの演芸は見飽きたっての。」

サンジはおばちゃんの民謡何とか踊りやじいちゃんの詩吟何とか川などにすっかり嫌気が差してしまい、
ステージに目もくれずに缶ビールを流し込む。
田舎の祭りのこれが常とはいえ、そろそろ勘弁してほしい。

「まあ、そう言ってやるな、出てる連中は今が最高の気分なんだろうからな。」
「出てる連中だけな。」

実際ゾロもこれらの余興にはもういい加減ゲップが出るほどだったが、
自分の子供ルフィとチョッパーが祭り会場ではしゃぎまわっているし、
傍らではベビーカーに乗せられた娘アイサがすやすやと寝入っているので、置いて帰るわけにもいかない。
良妻賢母（一応）のナミは祭りに乗じて、
道場の門下生春季入門と海事事務所の新規顧客獲得に駆け回っていた。
サンジはのこの後祭りのメインイベントが残っているので、これを見ずには帰れない。
見ないと春が来たような気がしない、一気にじめっとした梅雨になってしまう。

一陣の風が祭り会場を吹き抜け、桜吹雪が人々の頭上を舞った。

「待たせたな、ベイビー！
 いよいよ本日桜祭りのメインイベント、ミス一繋コンテストの始りだぜ〜〜！」

顔に９の数字を書いた司会者は、バット型のマイクで場違いな声を張り上げた。
見目麗しい少女達がある者はしずしずと、
又ある者は自信たっぷりのモデルウォークで、ステージに上がる。

「やったー！待ってましたー！！」
「お前年いくつだ？」

同級生に年齢を忘れられるほど、浮かれるサンジはステージに向かって歓声を上げる。

「キャーキャー、どの子もかわいいなあ、この初々しいとこがやっぱたまんねーよなあ。」

すっかり目がハートになっているが、浮かれているのはサンジばかりではない。
祭りの観客達はビールもりんご飴も焼きソバも放り出して、ステージ前に集まった。
ステージの真下で女の子に見入っているのは、何を隠そうゾロの長男とサンジの甥だ。
二人共健全な青少年として、順調に成長中。
おばちゃん芸もじいちゃん芸も、もう結構。
やっぱり若くてぴちぴちの美女がいれば、それに勝るものはない。
待ちに待った一繋市桜祭りのメインイベント、ミス・一繋コンテストの開幕だ。
出場者は１０代の美しく健康な未婚女性、自薦他薦は問わない。
今年は１２人の美少女が名乗りを上げた。
どの娘もまるで親の仇のようにスカートを短くし、
年齢よりも背伸びしたハイヒールやミュールを履いていた。

優勝者は市長から表彰され、市のＰＲポスターに起用される。
向こう一年は一繋商店街での買い物は超激安割引、図書館、体育館、博物館などの公共施設は無料、
加えて街中の人間から嵐のような称賛を浴びて過ごすという特典が付いていた。
注目を浴びる為に生じる危険、ストーカー対策などは市長コブラ氏が自信を持って実行した。

この土地は田舎の割りに美人揃い。
住人はこのミスコンの水準がかなり高い事を自慢にしていたし、事実でもあった。

「ま、フェミニストの俺としては、レディに順位をつけるなんざ、言語同断ではあるんだが。」
「大量に女見れるなら、それでいんだろ。」
「ああ、そうだよ！悪いかよ、、え！女が好きで悪いか、
　誰か女好き現行犯で捕まった奴いんのか！？ああ？」
「・・・・キレんな」

サンジのキレっぷりについ隣のベビーカーを覗き込む。
この赤ん坊は生まれたときからの大器で、少々の事では起きてはこない。
もっともゾロの家は年中騒々しいので、こうでもなければ乳児期の充分な睡眠は確保されない。
女房に先立たれそれでも女好きを公言してはばからない親友に対して、ゾロは我が娘の身を案じた。

（いや、いくら何でもアイサが娘らしくなる頃には、こいつだって小汚い親父→ジジイだ、
　・・・って事は同い年の俺もか？）

ケッ、吐き捨てると又ビールをあおった。
サンジも美少女を鑑賞しながら、缶を傾ける。
少女達は次々にステージ上に花を咲かせては、得意の歌やダンスなどの一芸をを披露する。
個人のアピールタイムが終わると舞台袖に待機。
審査員の結果が出るのを待った。

「エントリーナンバー９、謎の美少女ミスウェンズデーの登場だぜ、ベイビー。」

９番目の出場者がステージに現れると人々の歓声は感嘆に変わった。
優勝候補のミスウェンズデーこと、ネフェルタリ・ビビである。
市長の娘である彼女は市民感情を考え、匿名で参加だ。
ビビはミスコンなどに一切興味は無かったが、彼女の従兄弟とその親友が涙ながらに出場を薦めるので、
仕方なく出場することにした。

ビビはステージ中央に進み出ると、観衆に向かってごく自然な笑顔を見せた。
司会者の前で鈴が鳴るような声を出すと、広場にいる男共がほぼ全員サンジ化した。

「ビビちゃーん！かわいい！こっち向いてー！！」
「いえ、私ビビじゃないです！」

ミーハーな観客相手にもついまともに答えてしまう。
その生真面目さも彼女の魅力の一つだ。
ルフィとウソップがステージに駆け上がろうとする勘違い男を撃退した。
出場者も１０代なら、一番盛り上がっているのも１０代だ。
いかにサンジでも子持ちの３０男には中々ついていけないノリだ。
ゾロとサンジは缶ビールを片手に肴をつまみ、ステージを遠巻きに眺めた。
ぼんやりと少女達を見ながら腹の底で自分なりに点数をつけていることは絶対悟られたくない。

「いずれがアヤメかカキツバタ、群咲く桜の花びらか・・・」
「へったくそ、さすが古文２だな。」
「うっせい、そんなの何十年も覚えてるんじゃねえ、俺は血筋はほとんど外人なんだよ！」

ステージ上の娘達は正に今を盛りと群れ咲く華に見える。
時折吹き抜ける桜吹雪は格好の小道具だ。
ビビを含めた少女達は、今この時が人生で一番輝いた瞬間かもしれない。
自分達もそんな輝いた時代を通り過ぎ、今ではお互い娘を持つ立場になった。
いつか自分達の娘、８歳のカヤと赤ん坊のアイサもあのステージに立つことがあるのだろうか。
そんな事がゾロとサンジの頭をよぎった。

「あの子達、今が一番いい時なのかもな。」
「ああ、まだ汚れてねーんだろ。世間にゃてめえみてえな毒蛾が舞ってるからな。」
「がっ！？」

自分達も結構な親父になったものだ。
しんみりとした気分を振り切る為にまた缶を開ける。
何かやりきれない思いが胸を満たし、素面で最後まで見守る事ができない。

「おう、クソコック、そのイカクンよこせや。」

サンジは口からサキイカを一本垂らしたまま、つまみを袋ごとゾロに渡した。

「ん？これお前の持ってきたつまみじゃねえの？」

袋はサンジの右横に置いてあった。
もしかしたら他人の物を黙って食べてしまったのかもしれない。

「あ？俺は何も持ってきてねー・・・」
「やべ！じゃ誰の？」






「んがーっはっは！気にしなでいーーのよう、それ、あ・ち・しの！」



「うわあ！出たぁ！」
「カ、カマ坊主、何しに来た？！」

サンジはのけぞり、ゾロは咄嗟に防御の構えを取った。
二人の背後に覆いかぶさるように、アレが得意満面の笑顔（？）で立っている。
（何を得意に感じているかは知らないが）

「何しにって祭りの見物に決まってんじゃないのよーおう。
　あちしだって善良な一市民よ。
　それとも何？あんたら何？坊主が祭りに来ちゃだめって言うわけ？
　そうなわけ？オカマが桜見物に来ちゃだめってそう言うわけェ？」

突然背後に現れたのはオカマ坊主、街の名物住職、棲湾寺の盆暮僧正。
二人はつい周囲を見回した。
一緒にいる所を誰かに見られると、お○もだちと思われてしまう！
冗談じゃ・・・

「冗談じゃないわよーう！オカマだって日の下に出る権利はあんのよ、
　ちょいと、まりもに眉毛！目ェ逸らすんじゃないわよ！！」

逸らしたい、この場からこのオカマのいる空間から逃げ出したい。
こいつの毒気で桜も枯れる、二人の男は身を縮こませた。
逃げ出したいのに、このオカマの圧倒的存在感に叩きのめされ、身動きもできない。

「け、け、け、・・・・結構お日和で、ご住職。」
「あら、ゾロちゃん、さすがに躾のいい子は違うじゃない、サンちゃんも見習いなさいよーおう。」
「・・・・・・。（いや！）」@心の叫び

オカマ坊主盆暮は二人の間に割って入り、ドンと居座った。
固まる二人に「もらうわよﾝ」と一声かけて転がしてある缶ビールを手に取った。

（おい、何でこいつと一緒に酒盛りしなきゃならねえんだよ？）
（俺が知るか！）

「しかしあれよね、最近のミス一繋はどの子もいまいちよねえい。」

何ぃ？思わずサンジが腰を浮かした。
このミスコンにはサンジの自慢の姪、ビビが出ているのだ。
大柄のオカマでオカマ口調、白鳥の袈裟を愛用するオカマ坊主にそんな事を言われる筋合いはない。
青筋を立てるサンジを何とかゾロが押し留めた。
ゾロの妻ナミもその姉ノジコもこのミスコンの歴代優勝者、（亡母の為、商店街ビール券○万円相当を見事にゲット）
どの年も審査の水準が下がってはいない。

「結構いいセンいってるぜ、前年の優勝者はスカウトされて、東京の芸能プロに入ったしな。」

ゾロが意外に情報通なのは、妻ナミの影響だろう。
そんなゾロにサンジは再三相手にすんな光線を送っているのだが、どうも上手くいかない。
何しろ二人の姉達が眠る墓を管理している坊主なのだ。
余り邪険にすると後が怖い。

「まあ、あの子等にとって、今が一番いい時ってのは間違いないわねえーい・・・」

それはまあその通り、と同調しかけてハッとする。
オカマ坊主とシンクロしてしまうとは、サンジ、ゾロ一生の不覚。
突然坊主の表情がやんわりと曇った。
物思いに沈み伏目がちに溜め息をついて、正視に耐えがたい風情だ。
ゾロとサンジはそっと気付かれないように、オカマとの間に距離を開けた。

「あんた達、伝説の優勝者って知ってる？」

急に問いかけられて身が固まった。

「知らねえ、何だ、それ？」
「俺は知ってる・・・」
「さすがゾロちゃんねい。」

又もオカマにシンクロしてしまった！
この気持悪さはぜひ親友と分かち合わねばならない。

「お前がこの町に来る前の話しだ。このミスコンでありえねえ奇跡が起こったのさ。
　後にも先にもあんな事はあれっきりだ。」
「あんな事って何だよ、勿体つけねえで教えろよ。」

サンジがこの土地に来てもう２０年以上経つ。
それでも知らない事があるのは少し寂しい疎外感を抱かせた。
ゾロは生まれも育ちもこの町、家は江戸末期から続く剣術道場。
二人の間にいるオカマの家はそれよりも古くからあるこの町の菩提寺だ。

「伝説の優勝者、今じゃ人の口に上ることもねえがな。
　俺がガキの頃、７、８歳くらいだったか、
　ダントツの一位で優勝した奴がいたんだが、それが何と、・・・・男だったんだ・・・」
「ええー？・・・男の優勝者ってもしかしてオ、カ、・・・マ？」

ゾロとサンジは恐る恐る盆暮を見た。
俯いたまま薄笑いを浮かべ、ちびちびビールを飲んでいる。
ゾロも伝説の優勝者の事は知っていたが、その正体については何も知らない。
ほんの子供だったせいもある。
確かに誰の目から見ても美しい少女がいた事は覚えている。
でもその審査の後、祭り会場が騒然となり、
優勝者が男だった事が判明した騒動はできれば思い出したくない記憶だった。

「まさか、伝説の優勝者ってなあ・・・」
「オカマのミスコンってのは・・・」

二人の背筋に冷たい物が走った。

「そお！あっちしよォーう！！！ンガーッハッハッハ」

再度フリーズ・・・


「もう二昔も前の事かしらねえい・・・」

いや、話さなくていいから！
・・・ってこのオカマは知らぬ間に自分達のビールを３缶も空けてしまっている。

「そう、あの年もこんな風に満開の桜が綺麗だったわ。
　でも桜よりも人の目を惹き付けた伝説の優勝者は何を隠そうこのあちし。
　あの時の事はあちしのオカマ人生、生涯忘れられないわ・・・」

オカマには時としてかなり凄まじい人生があったりする。
後ずさりしながらもついオカマの身の上話に引き込まれてしまう自分達が悲しい。

「並みいる美少女達を押しのけて優勝の栄冠を掴んだこのあちし。
　あちしが男と判明した後も結果として審査員は、判定を覆さなかった。
　その年一番美しい者は性別という種の垣根をを越えたあちしだと誰もが認めたのよ。
　あの日があちしのオカマ人生のスタートだったわ。」

越えんなよ、性別の垣根を！
認めんなよ、ルール違反だろ！

言葉と一緒にビールの泡を飲み込んだ。

「あれがあちしの人生で一番輝いた時だった・・・幸せだったわ。
　あちしはミスコンが終わると、オカマ修行の為に高校を中退、
　東京に出て更なるオカマの道を極める為に、店から店へと渡り歩き、・・・」
「どっかで聞いた話だな、そりゃ。」
「一緒にすんなぁ！！」

語りながらオカマ坊主は袂からカップ酒を取り出した。
一人で蓋を開け、縁に口をつける。

「でもね、オカマ修行に励んでいたあちしに突然不幸が舞い降りたのよおう。
　父が亡くなって寺を継がなきゃならなくなって、あちしは涙ながらに東京に別れを告げたのよ。」

そりゃ気の毒に。
都会と違って、オカマが田舎で生きていくのは辛い。
しかも氏子の崇敬を集めるべき住職がオカマであるとは何と不幸な事か。
きっと苦悩の日も涙をぐっと呑む日もあっただろう。
でも彼？は決して住職を辞めず、街の菩提寺を守り続けてきた。
街の住人達の為に。

・・・いかん！またシンクロしている！！
必死で意識を正常に引き戻そうとあがくゾロとサンジ。

「あの頃は幸せだった。
　あれほど輝いた時代があったからこそ、今あちしは住職の大任が果たせるのよ。
　そう、あれがあちしの青春だったわ。」

ゾロは一つ咳払いをすると少々居住まいを正した。

「ゴホン、えーと俺達はあんたには感謝してるんだぜ。
　あんたはくいなの好きな花、こいつの姉ちゃん達の好きな花、
　うちのかみさんの母親ベルメールさんの好きな花、全部知っててよ。
　季節ごとに供えてくれる。そんな寺の住職は他にはいねえからな。」
「あら、判ってんじゃないの、いやーねえい。
　だってほら、あちしってば心は女じゃなーい？
　女ってのはいつまでも自分の好きな花は忘れないものよぉーう。」

フォローしてんじゃねーよ！というサンジの怒り。
フォローすんじゃなかった！というゾロの後悔。
しかし街の人間がこのオカマ住職を遠慮しがちではあるが一応尊敬し、必要としている事は事実だ。

「んがーっはっはっは！あんた達ィ、結構物判りがよくなったじゃなーい。
　やっぱ人間年とるとそれなりに落ち着くもんだわねえーい。」

こいつに言われたくない・・・
褒められても何だか悲しいだけだ。
だがオカマ坊主は充分気分が良くなった様子だ。
豪快なオカマ笑いが辺りにこだまする。

「んがーっはっは！やっぱり桜祭りは最高ねい！んがーっはっは、・・・ンガ！」

最後の一言を合図に坊主はバタンと真後ろに倒れた。
でかい口を開けて大イビキをかく。
過度のアルコール摂取で完全に意識を失ったらしい。
やれやれと二人はほっと胸を撫で下ろした。
大柄のオカマ坊主はガーガーとでかい騒音を撒き散らし、大地に横たわる。
寝顔を見下ろすとこの坊主は彼？なりに充分満たされているように思えた。

地面から立ち上がりズボンの砂を払うと、サンジはゾロを目で呼んだ。

「なあ、こいつって結構・・・」
「ああ、そうだな」

ベビーカーのアイサの様子を見てゾロは大量の空き缶を端に寄せた。
不覚にもオカマの意識が二人の親父にシンクロする。
ここまでくると思ったよりも不快な感じではなくなった。
自分の最も美しかった時代を懐かしみ、桜の下で思い出にふける。
そんな坊主は恐らく今の自分をそれほど哀れんではいないのだろう。
満足気に眠る顔からそれが窺える。

一陣の風が舞い、またいくらかの花びらが蒼白の空に飛んだ。
頭上の桜は今が盛りと咲き誇り、後に新芽を吹かせてはやがて散っていくだろう。

満開の花のように輝いた時があるからこそ、今の自分がある。
人生で最も輝いた時の祭り、誰にもそんな思い出が一つや二つあるものだ。
それは多分性別という垣根を越えた、人間の共通の意識に違いない。


あの頃は幸せだったと臆面もなく言える輩は、恐らく今もそれなりに幸せなのだ。

二人の親父は腹の底で、そんな事を考えた。



「ベイビー、今年のミス一繋は匿名参加の市長令嬢、ミス・ウェンズデーだぜ！」
「だからそれ言っちゃだめですってば！」
「いいぞー！ビビ、綺麗だぞー！」
「よし、さすがは俺の従姉妹だ。俺の計画通りだ！」


最も輝く時の祭り、この街に又一つ、盛りの華が晴れやかに咲き誇った。